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2006年 05月 29日
微妙にデザインの違う二つのフォント「ITC Stone by ITC」「ITC Stone」についてストーン氏から返事がありました。結論を簡単に言うと、どっちもオリジナルでした。
ストーン氏の文章を「」でくくって引用し、ほかは要約します。 「これまで、Stone 書体には少なくとも3つのバージョンがあった。最初のバージョンの Stone 書体は1987年にアドビから発表された。ITC は、ドイツにあるソフトウエア会社 URW といっしょに ITC 書体を独自にデジタル化していて、1988年秋にその ITC 版が発表された。」 つまり、Stone 書体発表直後に2つ目のデジタルのバージョンがすでにあったわけです。その ITC 版の字形についてストーン氏は「(デザイン的な)変更が行われていることは知らされなかったし、その変更も極端ではないにせよ、不当なものだった」と書いています。つまりもともとデジタルの書体でも、ライセンスした ITC が独自に別のバージョンをつくっていたわけで、オリジナルのデザイナーのストーン氏もそれをコントロールできなかった。 どういういきさつで変更されたかはストーン氏も知らず、これは彼の推測ですが、「たぶん ITC と URW との間でなにか決まりがあって、それをもとに変更されたんだろう」ということです。URW では、PostScript でない独自の Ikarus というアウトラインデータを使ってましたから、わざわざ別につくるのは、そういう理由もあったのでは。 ただし、1994年にストーン氏によって制作された改訂版 Stone が ITC から出たあと、最初の ITC のバージョンは市場から消えたそうです。つまり、3つあったバージョンのうちひとつは現在なくなった。現在ライノタイプ社から2つのバージョンが発売されていることについては、ストーン氏に見てもらったところ、「ITC Stone by ITC」が1994年の改訂版、「ITC Stone」がストーン氏の最初のアドビ版にもとづいているそうです。だからどっちもオリジナルということになります。 新しく加わったサンセリフのバリエーション、ITC Stone Sans Humanist にも、ITC 版と Stone Type Foundry 版との2種類があるそうです。 ちなみに、ITC Stone には Phonetic(発音記号)、 Cyrillic(ロシア文字)のバリエーションがありますが、どちらもストーン氏はデザインに関わっていなかったとも書いてありました。「最終的にできたものが良くなかったので、それについて意見を言ったけれども、それ以上どうにもできなかった」そうで、結局そのまま発売されているようです。 デジタル書体も、初期の頃はいろいろあったようです。これって、Galliard もそうですが、書体の数だけそういうエピソードがあると思います。Galliard についても作者のマシュー・カーター氏はどっちが良いとは言わない。どっちもオリジナルで、どっちも正式にライセンスされています。ただ、バリエーションについて作者がどこまで口を出せるか、というと、不満の残ることもある。ヘルマン・ツァップ氏に少し前のことを聞くと、やっぱり不満が多かったとみえて愚痴っぽくなります。
by akobayashi_dnikki
| 2006-05-29 20:46
| 書体デザインについての話題
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