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2006年 11月 13日
11月8日に、書体選定委員会が開かれて外部から応募された書体を見た。今回はレベルが高かった。レディング大学で勉強した W さんのローマン体は文句なしに採用が決まった。ほかにもスイスで教えている L 氏のイタリック体が採用された。彼の本文用ローマン体も品質は良かったが、オリジナリティの点でいまひとつなので不採用になってしまった。9日にアメリカから書体デザインの売り込みに来た B 氏と3時間半も話をした。熱意はあるんだけど品質的にいまひとつなので、修整すべき点などを伝えた。ちなみに11月8日はツァップ氏の誕生日。今年88歳になられた。ツァップ氏への誕生日カードはいつも寄席文字で漢字で書く。今年は「米寿」の説明を書き添えて、日本から買ってきたテーブルクロスをプレゼントとして差し上げた。
私がライノタイプに入ってはじめて一人で企画して一人で制作した書体シリーズ Office Alliance (オフィス・アライアンス)がようやく発表された。過去の書体の中から、コーポレート向けの 4書体を選んで特殊なアレンジをして、1ファミリー4書体( Regular, Italic, Bold, Bold Italic)の字幅をどれも同じにしてある。もともとはライノタイプ自動植字機ってそうだったんで、その自動植字機のシステムにひっかけた。文章をイタリックなどに変更しても改行の位置が変わったりしないのでレイアウトが楽という長所があって、グラフィックデザイナーというよりどちらかというとオフィスユーザー、コーポレート向けです。そんなわけで、今年から来年にかけてかなり新書体が出る。モノタイプ社との合併のために書体デザインが止まったらこまるなあ、と思ったこともあったけど、その心配はまったく無い。 ライノタイプ自動植字機誕生120年を記念してライノタイプ社の歴史をマンガ入りで面白おかしくまとめた冊子が進行中。年内には発行の見通しです。120年の歴史の最後の方には、私も登場する。その部分のコピーを家に持って帰って見せたら周平が「何これ」といって笑っていた。 自分の書体が使われているのを見つけるのはけっこう嬉しいもんです。 ドイツのビール のロゴに私の書体 Calcite が使われていることを同僚が教えてくれた。けっこうしっかりしていて、ブラックレターの雰囲気も感じさせる。昌生さんに教えたら、「このビールのロゴの書体を米どころ新潟の人がつくったとは思うまい」なんて書いてきた。ちなみに、このFrankfurt は空港のある大都市のフランクフルトではなく、同じ名前でもオーデル川のほとり、ポーランドとの国境近くのフランクフルト。だから普通は「Frankfurt am Main(マイン川のほとりの)」と「Frankfurt an der Oder(オーデル川のほとりの)」いうふうに使い分ける。Frankfurt am Mainの近くでこのビールを手に入れることができるかどうか、醸造所にメールで問い合わせして「ロゴが気に入りました」と書き添えたところ、封書で返事がきて、ビールのラベルがどっさり入っていた! ビールは残念ながらベルリン近辺でしか売っていないと書いてあったが、今度そちらに行くことがあれば是非飲んでみたい。ビンの写真とかも撮りたい。
by akobayashi_dnikki
| 2006-11-13 09:00
| 書体デザインについての話題
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